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備忘録

片山修/「最強のリーダーたち」の考え方

少し古いが、参考になる考え方もあったので、以下にまとめておく。

堀主知ロバート(サイバード社長)


三年間ほとんど毎日、料金をどうやったら徴収できるかを考えた。(p44)
仕事をしていて嬉しそうな顔をしている人たちは、いい仕事をしているし、なんとなくかっこいいし、きらきらしている(p62)
仕事ができる人と出来ない人の違いは、どれだけ沢山のことに気づくことができるかどうか(p64)
期待する人・・・やる気満々の人、きらきらしている人、元気のいい人、夢のある人。常に前に突き進んでいくような人、前向きで元気のある人
「人生はくだりのエスカレータを逆向きに歩いて上っているようなもの。止まると降りていく。一生懸命上がらないといけない」(p64)

福井威夫


三現主義(現場、現物、現実) 人からの聞きかじりで決め付ける態度はダメ。(p72)
自分の好きなことを仕事につなげることが大切(p86)
仕事には自分の人生そのものがある。嫌いなことは絶対出来ない。自分の好きな領域にいって添えに集中するということ(p87)

福原義春資生堂


人間には、「生きる技術」と「生きる意味」がある。
生きる意味・・・自分はどういう存在であるか、自分で出来ることは何なのか、自分は社会に対して何をして差し上げられるのか?、ということを考えられるのは人間だけ。(p115)
会社という「場」を使って自分を人間として大きくしていくにはどうしたら良いだろうかということを考えることが大切。会社が自分を大きくしてくれるのではない。自分自身の成長が会社を大きくする(p117)

秋沢志篤


ルマン24時間レースでマツダ車が優勝したときのエピソード。
メルセデスについで2位で走行中に本社から2位でゴールするように指示を受けたことについて、チームのレース・コンサルタントがF1の元チャンピオン(ジャッキー・イクス)に相談したところ、「会社の言うことを聞いて、守りに入れば、一生勝つことはない。」
(要するに、チャレンジしようという気持ちがないものに勝利はない、ということ。)
⇒ジャッキーは、3秒早く走ること、これがチャレンジだ、といった。
⇒チームは、本社の意向に反して3秒だけペースを上げた。
⇒それを知ったメルセデスは、スピードをアップした。
メルセデスは、自分のペースを崩してスピードをアップしたため、エンジントラブルになり、リタイア。結果として、マツダ車が優勝した。
ジャッキー曰く、「俺はメルセデスと何年も戦ってきたけど、自分の能力一杯にチャレンジすれば、必ずチャンスがくるものだ」
自分の状況が分かっていても、それでも挑戦する気持ちがないとだめ。(p137−138)

松田昌士国鉄JR東日本


社長というのは、何頭立てかの駅馬車の一番先頭を走る馬。したがって、先頭が馬力を緩めたら、全部が緩む。だから、目的地に着くまで休む暇がない。全力投球したら、トップというのは、6年から8年ぐらいが限度。長く続くのは、よほどの超人かサボっている人。
企業には、適度な緊張感が必要。
現場は会社の原点だから、原点をしっかり把握することは社長の当然の責務(p167〜p168)
つねに現場に出かけていって社員と話をする。自分の考えを直に社員に伝えたいから。そうした努力をしなければ組織を固めることはできない。(168〜169)
JR東日本のトップは、8万人の社員とその家族の生活を背負って立っているので息を抜けない。

人を育てるのもトップの重要な役目。人材育成は経営の重要課題。(p169)
変化に対して迅速かつ柔軟に対応できる人材や、変革を成し遂げることのできる人材を育てること。優秀な人材を如何に育てるかが大切な仕事(p170)

パソコンをたたいても優れたアイデアは出てこない。鉛筆なり万年筆なりでこつこつと書く。指先で書くということによって人間の思索が行われる。字を書いては消し、書いては消しという作業を根気よく続けていくことは、完成度の高い日本語を書く上で欠かせないこと。さらに、人間の頭脳を活性化させる。
人間は、基本が何かを忘れてはいけない。あらゆることに対して原理原則は何だろうと考える習慣をつけること。(p172)

南直哉東京電力


人生の究極の目的は、自分自身の欲求を満たすことと考えている。自分自身の欲求の中でもっとも大きいものは、社会からいかに評価されるか。人の役に立ち、社会で自分の存在が認められる。その時こそ、自分の欲求が満たされる。社会からの評価は、自分の存在の証明となり、ひいては働く意欲につながる。(p196)

三吉暹(トヨタ自動車

どんなに業績がよくても、あるいは悪くても、つねに時流に遅れてはならないという意識が全社員にみなぎっている。危機感というのは、時流に遅れてはいけないということ(p225)

以下は、Amazonからの引用

出版社/著者からの内容紹介
危機の時代に未来を切り開く、日本のリーダーたちの言葉! 
イデアを成功に結びつけた若きベンチャー社長の発想力、仕事の中で「感動」を作り出すリーダーの仕事力、異業種参入を見事にやりとげた社長の経営力、等を、明快に語っていただいたビジネス書。
本書の中で、自らの知恵を惜しげもなく公開しているのは、東京スター銀行会長、サイバード社長、本田技研工業専務、資生堂名誉会長、ampmジャパン社長、JR東日本海長、東京電力社長、トヨタ自動車副社長、日本航空社長、以上9人の錚々たる指導者達である。
本書では、リーダーたちの考え方を大きく9つのテーマに分けて展開する。「1 グローバリゼーション」「2 ベンチャー」「3 研究開発」「4 企業文化」「5 異業種参入」「6 民営化」「7 エネルギー」「8 IT」「9 自由化」である。本書は、日本企業を引っ張る「強いリーダーたち」の意志と決断力の核が理解できる名著。
内容(「BOOK」データベースより)
イデアを成功に結びつけた若きベンチャー社長の発想力、仕事の中で「感動」を作り出すリーダーの仕事力、異業種参入を見事にやりとげた社長の経営力、危機の時代に未来を切り開く、日本のリーダーたちの言葉。学習院女子大学の人気講義「特別講座経営リーダー」のエッセンスを凝縮。
内容(「MARC」データベースより)
イデアを成功に結びつけた若きベンチャー社長の発想力、異業種参入をやりとげた社長の経営力…。危機の時代に未来を切り開く日本のリーダーたちの言葉。学習院女子大学の講座「特別講座経営リーダー」のエッセンスを凝縮。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
片山 修
1940年名古屋市生まれ。ジャーナリスト、経営評論家、学習院女子大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)