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備忘録

マネジメント 危機管理 リーダーシップ

次のような考え方もあるらしい

(1)将来の見通しが立たない今だからこそ、「仕事を通して成長していく」ことを信じて行動し、経験値を上げていくこと。そうした行動を続けている人はいつか必ず成長を遂げられる。
(2)無形の報酬(クライアントや同僚から寄せられる感謝、上司の愛情?)に気づくこと。有形の報酬(お金や肩書き)では不十分な時代だから。
(3)社員のやる気の3つの源:①お金、②タイトル、③感謝
(4)仕事でクタクタになる前に、もっと怠けることを覚える。猫に変身する技術を覚える。独りで気張らず、頑張らず、孤独を嘆かず、ときに人に甘え、人に媚び、ときに自分勝手に遊び、失敗を恐れず、明るく振る舞う。読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた後を反復的にたどるに過ぎない(ショウペンハウエル:『読書について』)。

「想定外」への対処(危機を乗り切る5つのポイント):①リスクを定期的に見極める、②対応力のあるリーダを育てる、③業務プロセスを可視化する、④インフラの代替策を用意する。⑤相手とウィンウィン関係を構築する。
「シナリオ」は、あくまで想定に過ぎず、そのまま起きることはない。作った計画にこだわり過ぎれば組織は硬直する。細かな決まりごとより「対応力」を磨き続けること。

例1、コカコーラグループがグローバルに導入している危機管理プログラム:①有事の際、誰がどのような緊急対策の組織を立ち上げ、何をすべきか予め決めていること。危機管理コーディネータが、グループごとにいる。
(当てはめてみると、社員のうちの独りが死亡したとき、どうするか、とか)
②危機管理コーディネータの役割:実際に何らかのリスクが顕在化した際の情報収集とリスクのレベルと範囲を見極めること。
③危機管理コーディネータが率いるコア・チームには、「現場を知っていっる人間」がいること。意思決定のスピード重視のため、参加者を絞ること(例、コカコーラでは5人)。
④組織横断的に作られるタスクフォースに、個別の課題を解決させる。
事業活動に影響を与えるリスクを毎年洗い出し、対応策を追加する不断の取り組みを続けること。
⑥リスクを分析する2つの軸:①事業への影響度の高低(最低→低→中→高→最高)、②発生可能性(最低→低→中→高→最高)
⑦影響度(事業によって異なるかも)・・・①安全、健康、衛生、②イメージと評判、③財務、④事業活動
脆弱性を測定:導き出された事業のリスクの大きさと、社内に用意されている対策を考慮。
脆弱性の高いものから対策計画、責任者、期限、を決める。

例2、富士通(PCの生産)

①災害や事故の際に事業を継続するための行動計画を事前に定める。
②年間100回の訓練を行う。
③立派な計画だけでは不十分。日頃の研修や訓練を通じて、組織や人の対応能力をどれだけ磨いてきたか?
④訓練を通じて体験し、頭の中で具体的な形にしていくこと。

例3、今野製作所

見える化でやるべきことを把握。

従業員が何人欠けると業務継続に支障がでるか、設備の破損がどの程度出ると生産ができないか?等を認識しておくこと。

①最大のピンチは最高のチャンス
②日本の問題は、ピンチであると感じていなかったこと。アジアの国に追いつかれようとしているのに今だ自分達が上だと思っていること。
③20年間給料が下がり続けているのに中流意識を持ち続けていてはいけない。
④人には頼れない、自分で何とかしなければならないという気持ちが必要。(ただし、独りでは実際には何もできないことに注意。一緒にして頂くという「お願いの姿勢」が必要。上から目線はダメ。)
⑤頑張らなくていいとか、成長しなくてもよいと、考えないこと。グローバル経済で鎖国に戻れない。清貧の思想のうち、「清く」はよくても、「貧」しくなりたくない。
⑥日本がそこそこの国と見られているのは、経済力のおかげ。外に向かって成長を取りにいかなければならない。
⑦日本だけでは今の収入は維持できない。例、トヨタソニー、キャノン。日本を食べさせていくのは、グローバル化した企業とグローバル化した日本人。
⑧外国人と、あるいは外国企業と一緒に仕事ができなければ、本当には仕事はできない。
⑨英語は、外国人と仕事をするうえでのツールに過ぎない。ビジネススキルがあるのにコミュニケーションできないというのはもったいない。
⑩経営は座学では身につかない。実業を通して自分でやらないと分からない。
⑪経営は体力がいる。集中力と体力とは比例する。
⑫生涯現役を掲げる経営者もいるけれど、本当に仕事に集中している人はわずか。

島田亨

①一つ一つの作業に没頭していると平常心を取り戻していく。
②プロとしての使命感を持って、仕事を全うする。

吉越浩一郎

①「想定を超える」事態が起こったときに必要なのは、刻々と変わる状況を把握し、その時々にあった合理的な判断をどんどん下せるリーダー。
②組織運営の根幹にあるのは、リーダーによるトップダウン。トップに立つものは、方向性や着地点を指示確認したうえで、部下に仕事を任せる。
③部下は、指令を受け、切磋琢磨して期日までに仕事を終える。トップダウンボトムアップで組織は回る。
④日本企業は、トップが会長につき、自分のいうことを聞く人を後任社長に据える事が多い。
⑤リーダーの社長は指導力を十分に発揮できず、かといって会長もリスクを伴う決断を下さない。
⑥必要なのは、リーダーたる資質を持った若者を発掘し、仕事を任せること。機械を与えて育ってもらうこと。
⑥活躍できる若者を潰しているのが、既得権益を手放さない上の世代。


松山巖:ちょっと怠けるヒント(幻戯書房