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備忘録

米山公啓/お金持ち脳になる10の習慣

一気に読了


<1>正しく予測しなさい。
二つ先を予測する。

この先の自分の人生を変えたいと思うなら、まず既成の考えを捨てること。
人間には、予知する力がある。そう考えること。

ハーバート・A・サイモンによれば、人間のホメオスターシス(恒常性)やバイオフィードバック(自己制御)は、優れた予測対応システムである。
例)気温が上がったり下がったりしても、ホメオスターシスにより同じ状態でいられる。極端に気温が下がれば厚着すればよい。

能力を発揮する一番の近道は、その能力を認識すること。

先を読むことは、未来を描くこと。
あなたの行動がもたらす結果の一つ先を考えておくべきである。もちろん、それは、外れるかもしれない。しかし、まずはプラスに予測すること。

・最上級の未来を想像してみる。
予測するには、十分な情報を得ること。それから、実現するように願うこと。
独占は、限られた人へのもてなしになる。
予測して、ほんの一歩先を行く。

⇒あなたの行動がもたらす結果の、一つ先を考える習慣をつける。

<2>向かうべき過去を知りなさい。
・自己改革のために必要なこと
・失敗から「学ぶ」のではなく、「シンクロ」させる。
大きな成功を収めた人は、はじめから上手くいったわけではない。後悔をしながら前に進んだ。その後悔を、自分の中でどう処理していくのか、それが重要。失敗から学ぶというだけではだめ。
後悔を自分の中で処理する⇒過去を変える、ということ。
過去にこだわり、反省するというわけではない。自分が犯した失敗をどのように理解し、納得するか、どうやって、そういう自分に変わるか、それが悪い運気を遠ざけ、幸運を引き寄せる。
例、ホールインワンのとき、仲間に奢る=自分の幸運を祝ってもらうとともに、自分だけ幸運だったことへの代償でもある。
お金で解決できる部分は、社会的な問題、法律上の問題。しかし、過去を変えるなら、自分自身の精神的な過去を変えないと意味がない。失敗から学ぶのではなく、失敗を自分の人生にシンクロさせる。

・過去が私達を支えてくれる
常に過去を意識すること
あのときのおかげで今の自分がいると、1日1回でもいいから思うこと。
あらゆる過去をつむぎ出し、また過去に支えられながら、今、自分は生きている、1日のうちで、一瞬だけでもそう思うこと。
NB:どんな失敗でもいい経験だから過去を忘れるな⇒ネガティブ過ぎる。いい、悪いの解釈も不要。ただ思うだけ。
過去があるから自分がある、と思うだけでOK。重要なことは、それを続けること。
私達の時間は、過去の積み重ね、と分かってくる。過去の時間を意識すること。
例、従業員を事故で失った経営者は、毎年、墓参りをして、今の自分を報告する。
成功している人は、全てが上手くいった人のように思えて、うらやましく思ってしまうが、実際には、我々には理解できないぐらいの多くの苦労があるだろうが、その全てを受け入れ、ゆったりとした雰囲気を作り出せる。そんな豊かさこそ、真の成功者の持つ資質。
⇒辛い過去の出来事こそ、毎日、一瞬でも思い出すこと。

<3>幸せを描けますか?
・「成功のクオリア」の描き方
安定した精神状態にある感覚を表現できるか?
お金を得たという感覚なら、実際にお金を得れば体験できるかも知れないが、安定した精神状態というのは、それだけでは得られない。

・お金と幸せに愛されるイメージの仕方。
お金のイメージに近いもの・・・例、閉じられた木箱の中に入っているリンゴ。
クオリア・・・普遍的でイメージが膨らむ必要がある。
(理由)木箱の中のリンゴは、開けなければどんなものか見えない。
可能性は無限にある、というイメージを持つことが大事。
自分の成功感覚を想像し続けることで、次第に視覚化できるようになる。
毎日のように、成功感覚をメモ用紙に書いてみること。

・成功を受け入れやすい脳に変わること。
視覚化するということは、自分の脳の中に、成功したときのクオリアの入れ物を作ること。
例、宝くじにあたった人は、偶然当たったに過ぎないため、想定していなかったことが起きたことになる。結果としてお金をせがまれたり、高級車を買って事故したりする。
(理由)脳が、宝くじの当選を受け入れる用意ができていなかったから。
成功したときの感覚を脳の中で作っておけば、成功しても驚くことなく受け入れられる。
毎日同じことの繰り返しのように見える仕事でも、自分の技術が変化してくると、同じことのように思えていたことが創造的なものに思えてくる。

・単調な日々こそ「クオリア」を磨いておく。
単調なときでも、自分の成功したときのクオリアをイメージする余裕を持つことが大切。
同じような仕事でつまらない、と思ったらそこで終わり。
人間というのは、どんな環境にいても、自分の成功クオリアを如何にイメージして、それを具体的なものにできるか?ということが大事。
電子手帳に保存した画像・・・自分の中のイメージを視覚化することで、クオリアの質をさらに高めておくこと。その感覚は自分でしか分からないし、繰り返すことでアップする。下手な絵でも繰り返せば上手くなる。
どんな環境にあっても、自分の未来のイメージを前向きに考えることが、成功の大きな助けになる。大きな野望とは違う。
⇒自分なりの「成功のクオリア」を描き、毎日1回は眺めること。

<4>不幸にこそ「共感」する
タテソテラピー(海水のジャグジー)
人の不幸を喜ぶことは、人間の本音かもしれないが、成功を阻む大きな要因である。
一生懸命やっていながらクビになるという矛盾というか不条理な状況を自分に当てはめて考えてみる。

・人の痛みを感じることの本当の意味
他人におきた不幸も自分にも同じことが起きたら、と考えると、いい気味とも思えない。
共感するとは、自分の痛みとして感じること。自分がその状況になったとき、どう感じるだろうか、何が必要だろうか、何をして欲しいとのぞむだろうか、と考えること。
他人の痛みや悲しみを共有することは可能である。
例、テレビで悲惨な状況を見た場合には、何かアクションを起こすこと。かわいそうだと書く、寄付をするなど。頭の中で思うだけではだめ。
例、クビになった人に、仕立券付のスーツの生地を贈った。
共感する脳を持つこと。そうすれば、他人の体験を自分の脳の中にコピーできるから、自分が同じ間違いを犯すリスクが減る。
人間の記憶は、辛いことやいやな事を覚えるようにできている。それは、同じ間違いを犯しにくくするため。
楽しい記憶は、時間とともに薄れていく。共感することで、相手の辛い記憶と同じものを自分の脳の中に作り出せれば、自分の経験したことと同じように、脳には有利な記憶になる。
いい気味、だと思っているだけでは、何のプラスにもならない。

・必ず誰かが助けてくれる人の秘密
自分の状況が幸福とか不幸とかにかかわりなく、他人の不幸な状況に共感しないといけない。
自分が有利なときに不利な人のことに同情するのは、共感ではなく、単なる、自己満足である。
共感できる脳を持っていなければ、本当に自分が苦しいときに誰も助けてくれない。
困ったときに誰も助けてくれない人は、自分が調子のいいときだけ他人に尽くしていたから。
他人の辛さを共感できる人は、本当に自分が困ったときに、誰かが手を差し伸べてくれる。
例、まったくお金がないときに、無償でお金を貸してくれる人が現れる、とか。
それは、結局、普段のその人の生き方の結果。
困った人を打ちのめすより、味方にしておく方がいい。タダでさえ、仕事をしていくと敵を作ってしまう。

・「行動は迅速に」が原則
⇒他人の不幸を知ったら、できるだけ早くアクションを起こすこと。

<5>「幸運」を分けてもらう方法
・極上の朝食
・他人の幸福を喜べますか?
一つのことを一生懸命にやっていたことが認められる。
いつもの調子でまじめに勤務。

・幸運を分けてもらうちょっとした発想。
環境で変わっていく。
営業でいい成績を残す人は、ますますいい成績になる。脳が努力によって営業用に変化した。
遺伝子だけで脳の構造は決定できない。基本設計は遺伝子が行っても、そのあとは、経験、努力が脳を変えていく。
他人の成功を一緒に喜ぶことに意味がある。
人の幸福を一緒に素直に喜ぶということは、自分も幸福の体験をすることになる。
上手くいったときの気分を疑似体験する。
自分が与えられた環境をどう利用するか、どう楽しむか、が重要。
仕事のことだけではなく、友人の結婚式、子供が生まれたとき等でも、心から喜ぶようにする。
自分が苦しいときでも他人の幸福を喜ぶ。

⇒他人の幸福を心から喜ぶように意識する。

<6>「受容」できると全てが上手くいく。
・不快なことに隠されたヒント
文句を言わないのも大人の世界。
クッションの効いたいい車に乗りなれていると、クッションのありがたみが分からなくなる。
大切なことは、今を受け入れること。
どんな状況であっても、それを受け入れることが、人生を変えていくことになる。

・運命が味方する人、見放す人
営業成績が振るわない連中に共通の姿とは、自分が結果が出せないのは、運が悪いとか、ツキがない、という言い方をする。
人生で運命が占める割合は・・・ずばり100%
どんな運命であろうと、それをどう受け入れるかで意味が変わる。

・今を受け入れると、未来が変わる。
いやだなと思いながら受け入れる場合と、素直に現状を受け入れるのでは、その後の結果が違ってくる。
品物が売れない、自分に能力がないからだと思っている場合と、次に売れるチャンスが巡ってくるんだと思いながら今の売れない状況を受け入れるのでは、未来が変わってくる。
前向きに受け入れられる姿勢ができていれば、どんな運命だろうと関係ない。
運命は、10年、20年経ってみないと、いいものだったか、悪いものだったか、誰にも分からない。
だからこそ、今の運命を前向きに受け入れることが、努力しようという気持ちになり、やがて、幸運へとつながる。

苦しいときに、さらに追い討ちをかけるようなことが起きた場合⇒試練のときだと考えると良い。
逃げるのではなく、現状をどう生きていくのかを素直に考えればよい。逃げるのは最悪。如何に受け入れるか、受容の仕方が大事。

・起きたことに善悪はない。意味があるだけ。
だめなときでも、それが自分の姿であり、現実であると思うこと。自分はだめだと思わずに、仕事を続けられたのは、現状をそのまま受け入れられたから。
売れない、評判が悪いという事実を、そのまま受け入れる。
(参考)キューブラー・ロス「死ぬ瞬間」によると、ガン末期の患者の心理は、最終的には、受容、という過程に入っていくらしい。
うつ病の患者の治療でも、現状の受け入れということが重要視される。

・運命を選べる脳になる方法
受容とは、運命的、決定的な考え。そうなるように決まっている。なぜなら、そういう試練(必要な負荷)がそのときには必要だから。
現状を受け入れて、後ろ向きにならずに過ごしていれば、負荷はクリアできる。そうすると、次に同じ問題に出会ったときには、同じ結果にならない。未来を決定する選択眼が養える。
受容によって、選択能力がアップする。
仕事では安らぎだけではダメ。ダメな状況を受け入れることで、次に活かす為に、自分自身を変化させることに意味がある。
環境で脳が変わる。
現状を受け入れるとは、かなり追い詰められないとできないことである。

⇒つらい現状でも、前向きに受け入れる。運命は必ず好転するから。

<7> 「他人のための時間」を持てるか?
・お金がついてくる働き方
人を見る目がなければ、いい仕事もできない。
ミドリさんは、よりよく生きるために自然体で生きてきた。(お金がついてきた)
アメリカ式の経営学は、効率、評価、競争、等がキーワード。しかし、楽しみや自分の夢の実現、などが欠けている点に注意。
日本人に向いていないし、絶対に正しいものではない。
金儲けの仕組みを作るのはアメリカ式が向いているが、仕事の満足度という点では、どうか?

・評価すること、されることの危うさを知りなさい。
人間の創造性は、制約を受けた中では出てこない。
人を評価する行為は、すればするほど管理するだけになる。
結果主義で給料を決めると、会社全体にすれば、売り上げが下がっていくことが多い。
体力勝負の営業が向く人もいれば向かない人もいるが、向かない人の中にも創造性のある人はいる。
創造性の芽をつまないためにも、評価の仕方には注意が必要。
目先の営業成績だけにこだわると、社員も目先のことにしか興味を持たなくなる。予測する力が退化する。
結果主義というのは、やり方を間違えると、長期的展望が持てない人間を育ててしまう。

・仕事に充実感が必要な理由
自分の仕事がお金だけのためではないことに気づくこと。
競争し、評価していくと、お金を稼ぐこと自体が目的となって、何のために仕事をしているのか、仕事の喜びとは何かが分からなくなってしまう。
仕事というのは、楽しくやれること、が重要。多くの成功者もそのように考えている。
時間の経過を忘れ、寝ることすら時間が無駄だと思うようになり、お金のために仕事をしているという意識は全くなくなる。
目標という人参をぶら下げると、人参が与えられなくなったときに走るのをやめてしまう。
自らの意思で走り続けるためには、内的な意欲が必要。内的な意欲が生み出す可能性は無限大。ドーパミンが自然に脳の中でわいてくるような感じ。
シャンパングラスの例、1)1/3入っている。2)半分はいっている。3)2/3入っている。⇒半分のときに意欲が出る。
人間の意欲は、一杯あっても安心してしまう。少ないと投げやりになる。
内的な意欲は、上司がどう変わっても関係なく維持される。

・なぜ「他人のための時間」が意欲を高めるのか?
人のために時間を使って自分も満足する。
油絵の個展のパーティと知人の娘の結婚式の予定が重なったらどうするか?⇒個展に行った。個人的な興味があるから、それを優先すべし。
選択基準は、関心、好奇心。好きなこと、面白そうなこと。それが行動になると、他人のため、人道的に、となる。
他人のために何かをすることは快楽である。
自分の選択は、脳の中にある好奇心に支配される。
動機付け。それを満たす時間を使うことが充実感。

⇒何かを選択するときに迷ったら、好奇心が選んだほうに進むこと。

<8>直感を信頼する。
・有効な時間についての一考察。
何もしない時間も有効な時間。

・幸せな結果を導く、直感のはたらせ方。
自分が人のために時間を使うと、人と人とを結びつけることができる。
何かを決めるときは、できるだけ、他人も喜んでくれて、なおかつ自分も心地よく感じること、を選ぶだけでもぜんぜん違う。
お金や出世が目的ではなく、如何に、自分が人のためになっているかという感覚を持つこと。
カンを働かせること。考えてはいけない。思考から生み出されるものとカンで即座に判断されるものとは、意味が全く異なる。
いい勘が働くのは、そこに誠意があるから。

・苦しいときこそ、カンを大切にすること。
幸運が巡ってくるときに、それを受け入れる準備ができていたということ。
周囲からの反対があればあるほど、チャンス。

・損得へのこだわりは直感を鈍らせる。
思いを込める。右手に入っているか左手に入っているかを当てるときも、1/2と思わずに思いを込める。と、当たる(?)
思うことが大切。
自分の判断に素直に従うこと。

⇒周囲からの反対があるときほどチャンス。自分を信じて行動すること。

<9>決断をつかむ
・予測は全てにつながる
クルーズというのは、時間を買うこと。クルーズのよさは、状況に合わせて遊べること。
・転換期にチャンスを掴むには
長い人生には、必ず転機が訪れる。その人にとっては窮地かもしれないがあとから考えると大きなチャンスとなる場合も多い。転機がきたとき、如何にそれを利用できるか?
人より優れたものを持っているか、あるいは、自分が経験してきたことを活かせる手段を持っているか?
そうなる時期まで、地道な努力が必要。自分にチャンスが来たと思っても、そのときに実力がなければ、チャンスを掴み損ねる。
何もしなければ何もおきない。仕事を自分の内的な動機によって続けていくと、チャンスは訪れる。

・決断のときがいつ来るか、あなたは知っている。
自己組織化の理論・・・砂時計の下の山。崩れては山ができまた崩れる。出来上がった山がつぶれたときが転換期、あるいは、チャンス。
せっかくできた山が崩れても、そこで落胆してはいけない。
転換期には、これまで築いてきたものを一時的に壊す決意をしなければいけない。
チャンスのもう一つ先を予測すること。
フライドチキンの例。評判が良いからといって、沢山作るとか店を大きくする、という発想であれば、世界的なチェーンにならなかった。
人材派遣業者・・・派遣先の受け皿企業(船)を買った。

・お金は人生の目的にはなりえない。
どんな時代にもセレブはいる。
サービスというのはアイデアである。提供する相手をしっかり決めて、こちらが新しい発想で、こんな方法もありますと提供すると、それを喜ぶ人がいる。
常に自分の夢を膨らませ続けることがお金を増やすことになる。

・チャンスはいくつになっても訪れるもの
お金を目的に仕事をする限り、すなわち、外的な動機で仕事をする限り限界がある。
内的な動機であれば自分が変化するので、動機も変化する。
人間の脳を変えるのに年齢は関係ない。
可能性を閉じるのも、その人の行動。環境がだめになって脳もだめになる。環境を変えれば脳も変わる。

⇒動かなければ安全、という考えを捨てること。

<10>何のための「仕事」ですか?
物を所有しても、それでは決して満足できない。ここまで持っていれば大丈夫という気持ちにならない。
所有することには眼科医がある。
無理をしないで仕事を続けながら成功できたのは、仕事の満足感。
本当に今の仕事に満足しているか?
自分が満足するために仕事をするのではなく、自分の仕事が社会の中でどう関係し、誰に影響しているのか、誰が喜び、満足しているのか、それをまず知ろうとすること。

・あなたが幸せにしている人を探す。
楽しい仕事を探す、自分に合った仕事を探す・・・単なる自己満足。
結果はあとからついてくる。
あることを成し遂げた人は、仕事など関係なく哲学を持っている。
あなたの仕事で満足している人や、感謝している人、幸せになっている人を探す。

⇒あなたの仕事で幸せになっている人、なるであろう人を探すこと。

<人生を変える贈り物>
だれだって大金持ちになりたいと思うのは当然。しかし、それだけを目標に生きてはいけない。