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備忘録

成毛真/日本人の9割に英語はいらない

タイトルが面白そうだったので読んでみる。
以下は、書籍からの引用。

<本当の学問をしよう>(p98~)

人生有限、学無窮(歴史学者の竹内理三、人生は有限であるけれども、学ぶのは無限である、という意味)
学問とは、学び問うこと。ただ暗記するだけの授業は学問ではない。
例、アメリカの女性画家「グランマ・モーゼス」・・・75歳のときに、本格的に絵筆を執った。
60の手習い・・・学ぶのに遅すぎることはない。
基本的に、スポーツ以外は人から習わなくても自分自身の力で学べるものである。(p100)


サダム・フセインは、アメリカに捕らえられて処刑されるまでの間、獄中で赤十字から送られてきた145冊の本を読み、自分でも詩を書いていたという。(p100)


ヒラリークリントン国務長官が来日し、東京大学で学生と対話集会を開いたとき、
女子大生の質問・・・小学生の質問(日本で一番偏差値の高い大学の学生がするような質問であろうか?)
ヒラリークリントンの答え・・・ウィットに富んでいた。


コミュニケーションは、やはり思想や哲学、知識があってこそ上手くなるものである。
日本の高校生は、世界でもっとも読書量が少ない。
たいてい、親が本を読まない人種だと子供も読まない。(p107)
読書がどれほど大切なものなのか、高度成長期、バブル期とビジネスマンは金儲けに明け暮れ、学生は遊びほうけて学問を怠ってきたので、忘れてしまっている。最近の独身女性の愛読書は絵本だという。・・・それこそじっと本を読むことが出来ないから、文章量の少ない絵本に手を伸ばすのだろう。
読書をしない国民ばかりになると、国家は衰退していく。


ガンジーの慰霊碑に刻んである「7つの社会的大罪」(原子力研究家の小出裕章助教による紹介) (p110)
1) 原則なき政治(Politics without Principles)
2) 道徳なき商業(Commerece without Morality)
3) 労働なき富(Wealth witout Work)
4) 人格なき学識(教育)(Knowledge without Character)
5) 人間性なき科学(Science without Humanity)
6) 良心なき快楽(Pleasure without Conscience)
7) 献身なき信仰(Worship without Sacrifice)


今の日本は全ての罪を抱えてしまっている
なぜここまで堕落してしまったのだろうか?それは誰もが哲学や理念を養うべく、まともに本を読んでこなかったからだろう。
鳩山由紀夫元総理大臣や菅直人総理大臣は、総理大臣になってから書店に本を買いに行き、話題になった。
オバマ大統領も読書家だが、本人が「こんな本を買った」と公開するのではなく、広報担当者を通して夏休み中に読む本などを紹介している。つまり、公開する本と公開しない本を分けている。(p114)


メディアを引き連れて書店に行き、買っている姿をさらすような間抜けなことは海外のトップは絶対にしない。
そもそも、国会の答弁やメディアでの発言を見ていても、ほとんどの政治家は頭のよさを感じさせない。失言が多すぎるし、わざとマスコミにネタを提供しているのではないかと思うぐらいである。・・・国の中枢を担う人たちに品性がないのは、勉強といえば受験勉強オンリーであり、人間性を高めるための教養を身につけてこなかったからである。教養は社会的地位を得たらセットになってついてくるものではないのである。(p115)
日本にはびこる7つの大罪をどうすれば拭い去れるのか?
それはこれから国家の将来を担う若い世代が学問をして、哲学や理念を持つしか手立てはない。今の中高年に今さらモラルや倫理観を求めてもムダである。まだ悪しき社会に染まっていない若者が人間性を高めて人格を磨き、理念を持てば20年後か30年後には日本は少しはまっともになっているだろう。


真の教養とは何か(p117)
オバマ大統領の知性はスピーチに如実に現れている。
オバマの本棚」(松本道弘)によると、オバマ大統領の愛読書は、
ガンジー自伝、リア王マクベス、白鯨、旧約聖書リンカーン演説集、見えない人間、ソロモンの歌。


目的さえしっかり知れば、あっという間に習得できる(p157)
何のために勉強するのかという目的が重要。
英語だけでは世界と渡り合えない。


・お勧め書籍(抜粋)
ビジネス英語 類語使い分け辞典(勝木龍他、スバル舎)
その英語ネイティブはカチンときます (デビッド・セイン 岡悦子、青春出版社


アメリカの企業では、日本に比べて上司が強力な権限を持っている。アメリカは自由でフランクな国と思われているが、即クビになることもある理不尽な場所である。閉鎖的な日本企業のほうが、実はまだましなのである(p214)


・敬語に注意
休暇をとりたい場合
I wanna take vacation next week? ⇒NG
OK >>You have any problem if I take vacation next week?

Would you mind if I serve you a coffee?


海外のパーティーなどの雑談で、外国人から面白そうな人棚と思ってもらうには、自国の文化や歴史をどれほど知っているかによって決まる。・・・その場では日本代表になっているのだという自覚を持つこと。
アメリカ人は、一番ネタが好き。一番古い、一番大きい、最初にした、等


発音にこだわるなら、やはり繰り返し練習するしかない。(p228)
こっそり練習した。


シャドーイングは、英語を聞きながら、0.5秒遅れくらいに発音していく練習法である。(p231)
CDなどで読み上げられる英文を聞きながら、同時には難しいので、後追いするような感じで声に出す。
シャドーイングは、聞くことに集中するのが基本。そして、聞いたとおりに発音する。
シャドーイングは、同時通訳の人たちのトレーニングとしてメジャーになった方法であり、かなり実践的・・・」(p232)