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備忘録

外資の常識/藤巻健史

ふと思い立って、読み直す。

1)どの世界でも雑巾がけの仕事は無駄にはならない。
2)経験と、上手くいかないときにもめげない胆力、上司に自分の正当性を説明する論理力。
3)実績を積み、上司の信頼を得ないと、一段上の仕事は任せてもらえない。


以下は、Amazonからの引用。

タイトルを見て、「外資の本質を説いた本かな」とか、「外資系企業を分析した本なら勉強に使えるかな」などと思ったら大間違いだ。本書はそんなお堅い本ではなく、あるデキる金融ディーラーが外資系銀行での仕事や日常をエッセイ仕立てにつづった読み物である。
少しもったいぶって書いたが、その人物はマーケットで「東京屈指のディーラー」としてその名を業界にとどろかせ、外資系銀行でも名高いモルガン銀行で東京支店長まで務めた藤巻健史である。本書は簡単に言えば、その藤巻が業界向けに毎日送っていた手書きファクス通信「プロパガンダ」を単行本化したものである。付け加えるならば、「プロパガンダ」はマーケット予想などのマジメな「本文」と彼の仕事や日常をつづった軽いテイストの「付録」から成っていたが、本書ではその「付録」部分をまとめている。その軽いテイストを伝えるべく一部を紹介しよう。

藤巻がディーリングで膨大な損益を出して円形脱毛症になり、ニューヨーク本社へ報告で送ったファクスの話。
「もう精神的に参りました。損益の数字をこと細かく送るのはつらすぎます。今後は毎日、私の後頭部の写真を撮って送りますから、損益はハゲの大きさで判断してください」

しかし、軽いからといってこの本からは何も学べないと判断するのは早合点だ。後半では、「フジマキ流金融用語全集」で難しい専門用語がわかりやすく解説されているし、「フジマキ流マーケットの見方」では、19年間勝ち続けた時代のノウハウが惜し気もなく披露されている。そして何よりも、第一線で活躍していたディーラーの仕事とはどんなものなのか、日常はなにをやっているのか、ハードルの高そうな外資系銀行の実態…などを垣間見ることができる。

「プロパガンダ」を愛読していた人は保存版としてなつかしい読み物になるだろう。ディーラーという仕事に興味を持っている人、堅苦しい金融本はちょっとという人にオススメしたい。笑えること間違いなしである。(大角智美)

内容(「BOOK」データベースより)
世界のマーケットでもっとも有名な日本人ミスター・フジマキが誰も語らなかった金融市場の“日常”を皆さんにお知らせします。これさえ読めばお父さんも、お母さんも、学生さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、ポチも金融通だ!金融界名物ファックス通信「プロパガンダ」ついに単行本化。
内容(「MARC」データベースより)
東京屈指のディーラーが、誰も語らなかった外資系金融機関の「日常」を公開。著者発行の業界向け手書きファックス通信『プロパガンダ』をまとめた仕事と人生についてのエッセー、金融用語全集、マーケットの見方で構成。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
藤巻 健史
職業、ディーラー(債券および為替の)もしくはトレーダー。1950年東京生まれ。東京教育大付属中学、同高校を経て、一橋大学商学部へ。74年同大を卒業後、三井信託銀行へ。千葉支店で自動車での外回り営業に才能を発揮し、暴走反騰、否、房総半島の抜け道をすべて把握する。その後、米国ノースウエスタン大学大学院―ケロッグ・スクールに社費留学、80年にはMBA(経営学修士)を取得。帰国後、三井信託ロンドン支店勤務を経て、85年、外資系金融機関JPモルガン―モルガン銀行に転職する。同行では資金為替部長、東京支店長等を歴任し、東京屈指のディーラーの名をほしいままにする一方、業界向け手書きファックス通信にして本書のネタ元である『プロパガンダ』を日々発行、マーケットにその名(と独断ぶりと悪筆ぶり)をとどろかせる。99年からは一橋大学経済学部で非常勤講師となり、大教室を満員御礼にし、母校に錦を飾る。2000年春、モルガンを円満退社後、ヘッジ・ファンドの雄、かのジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーとなり、世界シジョウでもその名をとどろかせる―予定であった。が…(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)