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備忘録

ウエブ時代を行く/梅田望夫

以下をチェック。

・好きに没頭して人生をうずめられるかどうか

・Only the Paranoid survive.
「病的までに心配性な人だけが生き残る。」そのくらいの緊張感で事に処する者だけが、厳しい競争を生き残る。
神経を研ぎ澄ませ、緊張感に溢れたリアリズムで自らを見つめ、創造につながる直感を磨き続けること。

・Entrepreneurship
アントレプレナーシップの真髄とは、「自分の頭で考え続け、どんなことがあっても絶対にあきらめない」ということに尽きる。
勝った者とは、勝つまでやった者である。
一つの専門を極めるということは、とにかく長い長い終わりのない道である。
手探りで困難に立ち向かう「マドルスルー」(泥の中を通り抜ける) のプロセス自体を、心が楽しんでいなければならない。
 ⇒(注:プロセスは自分のために、結果は人のために、の精神と同じ?)
「できるから」ではなく、「好きだから」でなければ長続きしない。
対象をどれだけ愛せるか、どれだけ「好き」なのかという「好きということの凄まじさ」が競争力の源泉となる。
The only way to do great work is to love what you do. (Steve Jobs)

・Vantage point
見晴らしのいい場所、という意味。
その分野の最先端で何が起きているかを一望できる場所。

・「けもの道」を歩く。
一寸断られただけで傷ついてはいけない。
人格を否定されたと思ってはいけない。
数当たるのは当たり前のこと。

・500枚入る名刺ホルダーを作る。
仮に、自分が組織を離れて一人になった時、自分の能力に正当な対価(時給換算で数千円)を払ってくれそうな人だけを名刺ホルダーに入れる。
ブログは名刺代わりである(波長が合う人が見つかるかもしれない)

・in the right place at the right time
正しい時に正しい場所にいること。
誰かの心に印象を残し、大切な時にその誰かから誘われる力。
進取の気性に富む、積極性、自己表現欲求、広い問題意識、高速道路の外の世界への関心、情報収集力、行動力、勇気、スピード感、常識、明るさ、素直さ、人に好かれる性格、コミュニティ・リーダーシップ、段取り力、コミュニケーション力、気遣い、優しさ、柔軟性、反射神経的に判断して物事を決める能力。
→人間としてごく常識的で、少し積極的に日常を丁寧に生きることに他ならない。
そういう日常を大切に繰り返していく。

・人を褒めること
つまらないことで人の挙げ足をとったり、粗探しをせずに、良い点を見つけて、建設的にコメントする。
お世辞を言う必要はなく、「良く分からないけれど波長があった」などといえばよい。
ネガティブなことを言うと自分自身に対してもネガティブになるので注意。

・パーソナル・カミオカンデを持つ
水を飲むように読書する(多くの人に出会えればそれに越したことはないが、物理的に、現実的ではない場合もあるから)
微弱な信号でも捕らえようとすること。

・戦略性と勤勉
時間の使い方の優先順位を変える。
「止めること」を先に決める。(年始の抱負が達成されないのは、ただでさえ忙しいのにやろうとすることを追加するから)精神論だけでは新しいことはできない。
長期「なりたい自分」と短期「なれる自分」を意識して現実的であること。
こつこつと長期にわたってしたたかに生きること。
物事がうまくいかず悔しい思いをすることも人生では多々ある。
⇒「いずれ幸福に暮らすことが最高の復讐だ」、「幸福とは、いつか自分が好きを貫いて生きている状態になることだ」とでも思って「負のエネルギー」を「正のエネルギー」に変え、「好きを貫く」長期戦を生きること。

・手ぶらの知的生活
クラウドコンピュータでさらに加速する

・小さな組織は情報共有で強靭になれる

・小さな会社で働き少しでもいい場所に移ろう

・大切な時期(30歳〜45歳ぐらい)を「無自覚に」過ごさないこと。
吸収できることをすべて吸収して辞める、ことができるか?

・自らの内部にカサンドラを持て
組織内のカサンドラを大切にせよ。(Andy Groove)
カサンドラ・・・ギリシャ神話で、トロイ陥落を予言した女司祭。凶事の預言者のこと。
迫りくる変化に誰よりも早く気付き、早い段階で声を大にして警告を発するカサンドラ
そんな自分を組織内に持つことの重要性。
危機を認識する最大の助けとなるカサンドラを自らの内部に持つこと。
「炭鉱のカナリア」のようなもの。

・組織に兆候があると危険な5つの注意事項
1)世の中と比べ、恐ろしくゆったり時間が流れている。∵組織の外のスピード感に適応できなくなるから。組織に緊張感が欠如しがち。
2)「毎日同じことの繰り返しで変化があまりない」仕事は要注意。
3)「新しいことを何もしない」ことが評価される社風は要注意。
4)小さなことでも個に判断させず、判断の責任を集団に分散させる傾向のある会社は要注意。
5)幹部の顔触れを眺めた時、その会社のプロばかりが重用されている会社は要注意。

・これからの時代の変わり目に注意
特に優等生 ∵過剰適応してきたから。
⇒古い価値観に過剰適応しないこと。

・著者の父親の職業遍歴
純文学→ラジオドラマ→テレビドラマ→広告
その方が面白かったから。
新しい世界は、そこに入ってくる新しい人たちを大切にしてくれる。

・ウェブ・リテラテシーを身につける

・Sooner or later, something fundamental in your business world will change. (By Andy Groove)

以下は、Amazonからの引用。

内容紹介
現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために――。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。『ウェブ進化論』完結篇。

著者について
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学修士課程修了。94年からシリコンバレー在住。97年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツを創業。2000年にベンチャー・キャピタル、パシフィカファンドを設立。05年3月より(株)はてな取締役。著書に、『ウェブ進化論』、『シリコンバレー精神』、『フューチャリスト宣言』(茂木健一郎氏との共著)、『ウェブ人間論』(平野啓一郎氏との共著)。