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備忘録

まじめの罠/勝間和代

飛ばし読みする。
以下は、まとめ。

真面目の罠
・職場で与えられる目標や守るべき規則に、素直に、そして、まじめに従ってばかりいると、アイヒマン(ヒトラーものとで大量殺りくを指揮した人)化してしまう。(権威者の指示に容易に従わないことも必要)
まじめの罠にハマりやすい人・・・与えられた課題設定に疑いを持たない人。換言すれば、与えられた者に逆らわない人。
(震災に襲われた石巻市の大川小学校の例・・・教師がまじめに生徒を並ばせている間に避難が遅れて7割が命を落とす。教師の制止を振り切って自主避難した部の保護者と児童は助かった)

全てを疑ってみること。=ゼロベース思考をする
健全な疑いを持って事象を読む=クリティカルシンキング。批判的=悪口ではない。critical = involving skillful judgement as to truth, merit, etc.
要するに、真実を得るための判断としての思考。スキルが必要になる。

まじめであることの副作用は?
まじめ中毒を自覚すること。
テレビは、まじめの罠を加速しやすいので注意。
まじめの罠は、人々が何事に対しても疑わないという枠組みの中で最大限の努力をしてしまうことから起きる。
受験戦争によるまじめの罠・・・

不真面目の能力を磨く
不必要と思われることには適度に手を抜く。
ソリューションスペース(与えられた階の範囲)の中だけで問題を解決しようとしないこと。
⇒ソリューションスペースそのものを定義すること。

与えられた枠の中だけで努力するのではなく、その枠自体が間違っているのではないかという発想をする。

・リーディングリスト
『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク)・・・(愛を読む人)として有名。読むか見るべし。
イノベーションのジレンマ』・・・イノベーションのジレンマとまじめの罠とは、結局同じかも。

3か月で100点取る人と、2日で80点取る人。2日で80点取る人の方を評価する。

完璧主義にこだわらないこと。
まじめな人には、PDCAサイクルが存在しない。⇒失敗を許せないので、失敗はなかったことにするという隠ぺい体質が生まれる。
タレントが服を脱いで謹慎騒ぎになった事例・・・特に世間に迷惑をかけていない筈だが
フランスのシラク大統領の不倫について日本のテレビ局がインタビューしたときのフランス人の反応(なんでそんなことを聞くのか?政治能力と不倫とに関係があるのか?)

減点法に支配されている
無駄な努力が評価されている

会議が仕事だと思わないこと。
専門家バイアスに注意・・・長期間一つのことに取り組んでいる専門家は偉い、と思いこまないこと。

古参社員に注意
「痛くない注射針」でも、経験が必要なのは「深絞り」で、あとは、中国の社員でも一日でできてしまう。

まじめな人は何故まじめか?
(1)ランク主義に染まり、価値観、視野に、多様な視点がない。
・・・・・・学歴ランク主義者、著名大学を無条件に目指す人。
TKK問題(Todai,Kyodai,Keio)出身の医者に注意。医者になりたかったわけではなく偏差値が高いからたまたま行った医者がいる。 
人気企業に行かない、流行りの職業を避ける(弁護士、会計士、医師・・・過当競争でまじめの罠に陥るから)
今なら、海外を狙うべし。そのためには、外国語能力(中国語、フランス語など)

(2)「決まり」を疑うような問題設定能力がない
ルールに根拠がない場合もある。昔から、何となく、前任者がこう言っていた・・・

(3)自分自身を客観視できるようなメタ認知能力がない。
世界の中心は自分、の罠。
良くない例、菅直人元首相
無駄な頑張りを見抜く。
メタ認知ができているかどうかを見極める例・・・メールのタイトル、ヘッダ等が、相手を思いやっているものかどうか?
⇒要するに、大局観の欠如

日本の住宅市場・・・レモン。売り手は情報を持っているが、買い手は少ない。粗悪品を掴む恐れあり。

まじめ教から抜け出すには
(1)失敗を恐れない
   失敗が喜びに変わる可能性もある。自分で枠組みを作る。システム外を見る。よく遊ぶ。
(2)問題設定そのものを疑う
(3)動物的な勘、身体感覚を疑う
(4)独立した経済力を持つ
(5)自分のまじめさや常識を疑う
(6)正しい自己認識を持つ