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備忘録

マネジメント

最近読んだ日経ビジネス誌(2011年9月12日号)からのまとめ

(曙ブレーキ工業社長 信元久隆)
経営とは、何故を繰り返し、おかしいことをおかしいと思う。永遠に無駄を省き続けること。
何故を繰り返した後の論理的帰結。
本当の多様性は、相手が違うということを認識し、許容して、そこから物事を判断していくこと。

企業再建のためのパートナー(ファンド)は、一緒に汗をかいてくれるパートナーが理想。
東急ハンズやロフトの商品は、独自商品でないものもあるが、編集能力(=商品を組み合わせた魅力的な棚つくり)で顧客をひきつけることが強み。
ダイシン百貨店・・・70歳以上のお客さんには、無料で配達。地域に密着。交通弱者をどう取り込むか?

オーストラリア経済
・中国の資源需要が追い風で天然資源の輸出が絶好調。
・しかし、豪ドル高になり、製造業、観光業の空洞化(日本に似ている)。インフレ懸念も。
・資源経済以外の活路が未知数
・中国(共産党)に依存しすぎているのが将来のリスク?輸出の26%も占めている(オーストラリア以外から天然資源の調達が可能になったときに、あっさりと切り捨てられるかも)
あるいは、中国経済が減速したときに大きな打撃を受けるかも。
・資源輸出国が陥りがちな「オランダ病」に注意。資源輸出→自国通貨上昇→輸出減少→雇用減少→消費減少→不況

middle income trap
低所得国から脱したものの、コストで所得が低い開発途上国に、技術力で先進国に勝てないという板ばさみ状態。

内永ゆか子
・グローバル人材に求められるもの
・豊富な経験と知見、高い能力とリーダーシップ、だけでは不十分。
さらに、以下が必要。
(1)異文化を受け入れる許容度の高さ。
自分とは異なる価値観や判断の仕方、アプローチをする人たちと一緒に働かないといけない。
日本人の多くは、モノカルチャーで育ってきているので、多様性を認める許容度が低い。
→異なる文化、価値観を受け入れる許容度を高めること。
相手の歴史や文化を理解する以上に、自分自身の文化的志向性を理解する必要あり。→何故、自分が異文化を理解できないかを自覚できる。

(2)論理的な思考力
・文化や価値観が違っても、世界中で唯一共通して理解しあえるのがロジック。1+1=2ということ。
・多様な価値観のスタッフと目標を共通化するためには、物事を論理的に分析、整理して全体が分かるようにするスキルが必要。

(3)意思疎通のツール(コミュニケーション手段)としての英語
・外国語を使って、如何にコミュニケーションできるか?
突っ込まれたくない質問を受けたとき、
外国人は、「That's a good question.」と答える(日本人は、黙ってしまう)。その上で、「今は分からないので、後で調べます」と伝えれば、悪い印象を与えずに、質問を打ち切れる。
⇒受け答えのパターンを知っているだけで、議論を効果的に進められる。
・そして、プレゼンの仕方や会議のまとめ方のロールプレイング
⇒日本で働いていては十分に培われないので、意識してトレーニングすること。

(4)「個」としてのアイデンティティを持つこと。
自分は何者なのか?自分自身の価値観をしっかり持ち、はっきりと相手に伝える。
互いの理解を深めた結果、グローバルビジネスにおいて最も重要な人脈が構築できる。

英語力の判定について
・JACリクルートメント(人材紹介サービス大手)によると
実務で使ってこそ英語力は磨かれる。企業の採用現場ではTOEICのスコアを比較するよりも、本人の職務経歴書などに基づく自己申告の英語力を重視した方がいいだろう。